神吉日とは 意味と神事に向く日、天一天上との違い

神吉日(かみよしにち)は、神社への参拝や神棚まつり、お祓い、先祖の供養など、神様や祖先をまつる事柄に吉とする暦の吉日です。暦注下段と呼ばれる日々の吉凶の一つで、月に何日も巡ってくるため、特別な一日というより、お参りや神棚の手入れの予定を入れる目安として使うのに向いています。天一天上は方位の神が天に上っている16日間を指す別の暦注で、神吉日と重なる日は、方角を気にせず遠くの神社へ出かけやすい日として使えます。

この記事の要点

  • 神吉日は神事や先祖をまつることに吉の日
  • 参拝・神棚まつり・お祓い・墓参りに向く
  • 暦注下段の吉日で、月に何日も巡ってくる
  • 天一天上は方位の神が天に上る16日間で別物
  • 重なる日は遠方の神社への参拝に使いやすい

神吉日の意味

神吉日は「かみよしにち」と読み、名前のとおり神様に関わる事柄によい日です。昔の暦では、神社への参拝やお祭り、神棚を新しくまつること、お札やお守りを受けること、先祖の霊をまつることなどを、この日に行うとよいとしてきました。

神吉日の「神事」には、神社でのお参りだけでなく、家の中で神様や祖先をまつる行いも含まれます。神棚の掃除やお供え物の取り替え、仏壇の手入れ、お墓参りも、神吉日に向く用事です。家族の節目に神社でお祓いを受ける、お宮参りや七五三の日取りを決めるといった場面でも、神吉日が日取りの目安になります。

一方で、神吉日は結婚や引っ越し、開業のように、神事以外の用事の吉凶を示す日ではありません。そうした用事の日取りは、大安や天赦日、一粒万倍日など、用事に合った吉日で選びます。神吉日は、神様と向き合う時間をいつ持つかを決めるための、範囲のはっきりした吉日です。

神吉日の決まり方(暦注下段とは)

昔の暦は、日付の下に段を分けて、その日の吉凶を書き込んでいました。上の段に日付や干支、中の段に十二直、いちばん下の段に天赦日や大明日、天恩日、母倉日、そして神吉日といった日ごとの吉凶を並べたもので、この下の段の注記を暦注下段と呼びます。暦注の種類ごとの読み方は暦注の読み方で説明しています。

暦注下段の吉凶の多くは、日の干支や、月と日の干支の組み合わせで決まります。星占堂の暦で日付を出している大明日(17の干支の日)や天恩日(甲子から戊辰までの5日間など15の干支の日)も、日の干支で決まる下段の吉日です。神吉日も同じ仲間で、暦の決まりに従って割り当てられ、月に何日も巡ってきます。

暦注下段は、明治時代の改暦で迷信として官製の暦から外されましたが、民間の暦では書き続けられ、今も日取りを選ぶときの目安として使われています。星占堂のカレンダーでは神吉日の日付は出していないので、神吉日を確かめたいときは、暦注下段まで載っている冊子の暦や日めくりで調べます。

神吉日に向くこと(参拝・神棚・お祓い)

神吉日に向く用事を、場面ごとにまとめます。

神棚を設けるときは、目線より高い位置に、神棚の正面が南か東を向くようにまつるのが一般的です。人が頭の上を行き来しない部屋を選び、神棚の真上が人の通る2階の床になるなら、天井に「雲」と書いた紙を貼る習わしもあります。

厄年のお祓いを神吉日に合わせたいときは、まず自分が厄年にあたるかを数え年で確かめます。厄年の数え方は厄年のページで説明しています。地鎮祭は建築の凶日である三隣亡を避けて日を選ぶので、神吉日に加えて、三隣亡や不成就日と重ならないかも確かめます。

神吉日に控えたいことと、凶日との重なり

神吉日は神様を敬う日なので、神様の前で失礼にあたることを控えます。

神道では、身内を亡くしてから50日ほどの忌中の間は、神社へのお参りや神棚をまつる行いを控える習わしがあります。神吉日であっても、忌中にあたるなら、お参りは忌明けを待ちます。

神吉日が仏滅や赤口と重なっても、六曜は神事の吉凶とは別の暦注なので、お参りを取りやめる理由にはなりません。一方、何事も成就しにくいと読む不成就日と重なる日は、新しく神棚を設ける、お札を新しく受けるといった始めごとだけを別の日に回し、日ごろの感謝のお参りはいつもどおり行います。

天一天上・大明日との関係(違いと重なり)

神吉日と一緒に調べられることが多いのが、天一天上と大明日です。名前は似ていても、意味も決まり方も違います。

天一天上は、方位の神である天一神(なかがみ)が天に上っている期間のことです。天一神は普段は地上の八方を巡っていて、昔の人は天一神のいる方角へ出かけることを避けていました。癸巳の日から戊申の日までの16日間は天一神が天に上るので、その間は方角を気にせずに出かけられます。60日に一度、年に6回ほど巡り、2027年は1月14日〜29日、3月15日〜30日、5月14日〜29日、7月13日〜28日、9月11日〜26日、11月10日〜25日です。

天一天上の間は、天一神の代わりに日遊神(にちゆうしん)が家の中にとどまると読むので、家の中を清潔に保って過ごします。家を清めておきたい期間でもあるため、天一天上の中にある神吉日を神棚の掃除やお札の取り替えにあてると、二つの暦注の意味が重なります。遠方の神社へお参りに出かける予定も、方角を気にせずに組めます。

大明日は、太陽の光が地上を隅々まで照らす日という意味の吉日で、星占堂では17の干支の日を大明日としています。神事に限らず、建築や旅行、結婚など多くの用事によい日です。神吉日と大明日が重なる日は、お参りにも、そのあとの用事にも使いやすい日になります。主な暦注との違いを表にまとめました。

神吉日とほかの暦注の違い
暦注意味決まり方(星占堂の暦)向く用事
神吉日神様や祖先をまつる事柄に吉の日暦注下段の吉日で、月に何日も巡る(星占堂では日付を出していない)参拝、神棚まつり、お祓い、墓参り
天一天上方位の神が天に上り、方角を気にしなくてよい期間癸巳から戊申までの16日間。60日ごとに巡る旅行、遠方への参拝、家の中を清める
大明日太陽が地上を隅々まで照らす吉日17の干支の日建築、引っ越し、旅行、結婚
天恩日天の恵みが人々に降り注ぐ吉日甲子〜戊辰など15の干支の日お祝いごと、始めごと
天赦日天がすべての罪を赦す最上の吉日季節ごとに決まった干支の日。年に5〜6回大事な始めごと、入籍、開業
不成就日何事も成就しにくい凶日旧暦の月ごとに決まった日。8日に一度ほど始めごとは避け、日ごろの用事にとどめる

神吉日の上手な使い方(日取りの決め方)

神吉日は数が多いので、ほかの暦注と重ねて絞り込むと、お参りや神事の日取りを決めやすくなります。

  1. お参りや神事をしたい月と、出かけられる日を書き出す
  2. 暦注下段の載った暦で、その中の神吉日に印をつける
  3. 天赦日や大明日、大安と重なる神吉日があれば優先する
  4. 遠方の神社なら、天一天上の期間に入る日を選ぶと方角を気にせずに済む
  5. 新しく神棚を設けるなどの始めごとなら、不成就日と重なる日を外す
  6. 神社の祭典や受付の時間を、社務所や神社の案内で確かめる

願いごとに合う神様を選んでお参りしたいときは、仕事運・金運の神社の選び方で、神様ごとのご利益と参拝の作法を紹介しています。

暦はお参りの日を決める手がかりで、神様への気持ちを伝えるのに日を選ばなければならないわけではありません。思い立った日のお参りも、心のこもったお参りです。日取りの決め方で家族の考えが分かれたときや、自分の本命星にとってよい方角の神社を知りたいときは、暦と生年月日を合わせて詳しく見てもらうと、候補を一つに絞れます。

よくある質問

神吉日とは何をする日ですか

神社へのお参り、神棚をまつる、お札やお守りを受ける・返す、お祓いを受ける、お墓参りをするなど、神様や祖先をまつる事柄に向く日です。結婚や引っ越しなど神事以外の用事は、大安や天赦日など用事に合う吉日で選びます。

神吉日はどうやって調べればいいですか

神吉日は暦注下段の吉日なので、暦注の下段まで載っている冊子の暦や日めくりで確かめます。星占堂のカレンダーでは神吉日の日付は出していませんが、天一天上・大明日・天赦日など、重ねて見たい吉日の日付は年ごとに確かめられます。

天一天上と神吉日の違いは何ですか

天一天上は、方位の神の天一神が天に上っている16日間で、方角を気にせずに出かけられる期間です。神吉日は、神事に向く一日ごとの吉日です。天一天上の中の神吉日は、遠方の神社へのお参りや神棚の掃除に使いやすい日になります。

神吉日に神棚を設置してもいいですか

神吉日は、神棚を新しくまつるのに向く日です。目線より高い位置に、正面が南か東を向くように設けます。不成就日と重なる神吉日だけは、設ける日を別の神吉日に移すと安心です。

仏滅の神吉日に神社へ行ってもいいですか

行って構いません。六曜は神事の吉凶とは別の暦注で、仏滅だからといってお参りを控える理由はありません。日を選ぶなら、神吉日に加えて、お参りする神様の縁日を優先します。

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