甲子の日とは 読み方と意味、始めるとよいこと

甲子の日(きのえねのひ)とは、十干の甲と十二支の子が組み合わさる60通りの干支の最初の日で、60日に一度、年に6回ほど巡ってきます。干支が一巡して新しく始まる日なので、目標を立てる、習い事や貯金を始める、手帳や日記をつけ始めるといった始めごとに向き、大黒天の縁日として金運や商売繁盛を願う日でもあります。

この記事の要点

  • 読み方は「きのえねのひ」、60日に一度の吉日
  • 六十干支の1番目で、物事の始まりを表す
  • 大黒天の縁日で、金運や商売繁盛を願う日
  • 目標を立て、習い事や貯金を始めるのに向く
  • 冬の甲子の日は天赦日、一粒万倍日とも重なる

甲子の日の読み方と意味

甲子の日は「きのえねのひ」と読みます。甲は十干の1番目で、訓読みの「きのえ」は「木の兄(え)」、つまり陽の木を表します。子は十二支の1番目で「ね」と読み、ねずみをあてる支です。音読みでは「かっし」「こうし」と読み、高校野球で知られる甲子園球場の名前も、球場ができた1924年が甲子の年だったことに由来します。

十干の甲は、まっすぐ天へ伸びる大樹を表す陽の木です。十二支の子は五行では水に属し、真冬と真夜中、つまり季節と一日の始まりを表す支でもあります。五行では水が木を育てる関係(相生)にあたるので、甲子は、子の水を吸い上げた甲の大樹が新しく根を張り、枝を伸ばし始める組み合わせと読めます。

つまり甲子の日は、干支の並びの上でも五行の上でも「始まり」が重なった日です。十干それぞれの性質は十干のページで詳しく説明しています。

六十干支の始まりの日

干支(えと)は、十干の10文字と十二支の12文字を一つずつ順に組み合わせたもので、甲子・乙丑・丙寅と進み、60番目の癸亥で一巡して再び甲子に戻ります。陽の十干は陽の十二支と、陰の十干は陰の十二支とだけ組むため、組み合わせは120ではなく60通りになります。並び方の一覧は六十干支で確かめられます。

干支は年・月・日のそれぞれに割り当てられていて、日の干支は60日で一巡します。甲子の日は、その60日の周期の1日目です。生まれ年の干支に60年で戻る還暦が人生の節目として祝われるように、干支が甲子に戻る日は、暦の上で物事が新しく始まる区切りの日として扱われてきました。

年の干支が甲子になる年も特別に扱われ、平安時代から江戸時代の終わりまで、多くの甲子の年に元号が改められました。甲子の年には世の中が改まるという古い暦の思想(甲子革令)があったためです。直近の甲子の年は1984年で、次は2044年です。日の甲子は年の甲子よりずっと身近で、年に6回ほど巡ってきます。

大黒天と甲子の日

甲子の日は、七福神の大黒天の縁日です。大黒天は、大きな袋を背負い、打ち出の小槌を持って米俵の上に立つ姿で知られる、食べ物と財の豊かさをもたらす神です。もとはインドの神で、仏教とともに日本に伝わり、台所や食堂の守り神として寺院に祀られました。のちに「大黒」が「大国」に通じることから、出雲の大国主命と重ね合わせて信仰されるようになりました。

大黒天と甲子が結びつくのは、子の動物であるねずみが大黒天の使いだからです。日本の神話には、野火に囲まれた大国主命をねずみが穴に導いて救った話があり、大黒天の像の足元にねずみが彫られていることもあります。

江戸時代には、甲子の日の夜に大黒天を祀り、子の刻(夜中の0時前後)まで起きて商売繁盛や家の豊かさを祈る「甲子待ち」という行事が各地で行われていました。今も甲子の日に縁日の行事を行う社寺があり、金運や商売繁盛を願う人がお参りします。大黒天や大国主命を祀る社寺の選び方は、開運の神社の選び方でも紹介しています。

甲子の日に向くこと(始めるとよいこと)

甲子の日は、干支が新しく巡り始める日なので、何かを始めることに最も向いています。60日後には次の甲子の日が来るので、始めたことを60日ごとに振り返る区切りにもできます。

星占堂の開業の吉日では、甲子の日を寅の日や天恩日と同じ1点として数え、天赦日や一粒万倍日と重なる日を上位に並べています。財布の吉日でも、甲子の日は使い始めの候補に入ります。

甲子の日には、暦の上で避けたほうがよい用事はありません。ただし、凶日の不成就日と重なる甲子の日は始めごとの意味が弱まると読むので、大事な始まりは次の甲子の日や別の吉日に回します。2027年は4月15日の甲子の日が、一粒万倍日と大安に重なる一方で、不成就日にもあたります。

一粒万倍日・天赦日と重なる甲子の日

甲子の日は、ほかの吉日と重なることが多い日です。まず、甲子の日は毎回、天恩日にもあたります。天恩日は天の恵みが人々に降り注ぐ日という意味の吉日で、甲子から戊辰までの5日間をはじめ、60日のうち15日がこれにあたるためです。

さらに星占堂の暦では、立冬から立春の前日までの冬の甲子の日を天赦日としています。天赦日は年に5〜6回しかない最上の吉日で、冬の甲子の日は、干支の始まりと最上の吉日が重なる特別な日になります。

一粒万倍日は、節月(節入りから次の節入りの前日まで)ごとに決まった十二支の日で、子の日が一粒万倍日にあたる月に甲子の日が来ると重なります。2026年12月16日と2027年12月11日は、甲子の日・天赦日・一粒万倍日・天恩日がそろう日で、天赦日と一粒万倍日が重なる最強開運日にもあたります。年に一度あるかどうかの重なりなので、大きな始めごとを考えているなら、早めに予定を空けておくと選びやすくなります。

2026年10月から2027年までの甲子の日と、重なる暦注を表にまとめました。ほかの年の日付は甲子の日のカレンダーで確かめられます。

2026年10月〜2027年の甲子の日と重なる暦注
日付六曜重なる暦注使い方の目安
2026年10月17日(土)先負天恩日先負なので始めごとは午後に。休日のお参りにも
2026年12月16日(水)赤口天赦日・一粒万倍日・天恩日最強開運日。大きな始めごとは、赤口の吉の時間である正午前後に
2027年2月14日(日)友引天恩日立春の直後の甲子の日。一年の目標を書き出す日に
2027年4月15日(木)大安一粒万倍日・大安・天恩日・不成就日吉日が重なるが不成就日。お参りや計画づくりにとどめる
2027年6月14日(月)友引天恩日上半期を振り返り、後半の目標を立て直す日に
2027年8月13日(金)赤口一粒万倍日・天恩日貯金や習い事を始める日に。時間は正午前後に
2027年10月12日(火)先負天恩日年末までの計画を立て、手続きは午後に
2027年12月11日(土)赤口天赦日・一粒万倍日・天恩日休日の最強開運日。開業や財布の新調、翌年の目標づくりに

甲子の日の過ごし方(60日ごとの目標の立て方)

甲子の日を生かすこつは、60日という区切りを使うことです。次の甲子の日までの60日は、新しい習慣が身につくかどうかを確かめるのにちょうどよい長さです。

  1. 朝のうちに、次の甲子の日までに続けたいことを一つだけ決める
  2. 手帳の次の甲子の日に印をつけ、振り返りの日として予定に入れる
  3. 始めたことを毎日一行だけ記録する
  4. 次の甲子の日に記録を読み返し、続けるか、形を変えるかを決める

たとえば2027年2月14日の甲子の日に「毎朝10分歩く」と決めたら、4月15日の甲子の日が最初の振り返りの日です。4月15日は不成就日と重なるので、新しいことは足さず、続けてきたことの確認にとどめると、暦の意味とも合います。

目標が大きすぎて何から始めればよいか分からないときは、一人で考え込まず、誰かに話しながら整理すると、始める一歩が見えてきます。自分の本命星の今年の流れを詳しく見てもらい、動く年か整える年かを知ってから目標を決めるのも一つの方法です。

よくある質問

甲子の日の読み方は何ですか

「きのえねのひ」と読みます。甲は陽の木を表す「きのえ」、子は十二支の「ね」です。音読みでは「かっし」「こうし」とも読みます。

甲子の日には何をするとよいですか

干支が新しく巡り始める日なので、目標を書き出す、習い事や貯金を始める、手帳や日記を新しくするなどの始めごとに向いています。大黒天の縁日でもあるので、金運や商売繁盛を願うお参りにも合います。

甲子の日にやってはいけないことはありますか

暦の上で避ける用事はありません。不成就日と重なる甲子の日だけは、大事な始めごとを次の甲子の日や別の吉日に回すと安心です。

甲子の日はいつですか

2026年は残り10月17日と12月16日、2027年は2月14日・4月15日・6月14日・8月13日・10月12日・12月11日です。2026年12月16日と2027年12月11日は、天赦日と一粒万倍日も重なる最強開運日です。

甲子の日と己巳の日の違いは何ですか

甲子の日は60通りの干支の1番目で、大黒天の縁日です。己巳の日は6番目の干支で、弁財天の縁日です。物事を始めるなら甲子の日、財布の新調など金運を育てる用事なら己巳の日と使い分けられ、どちらも60日に一度巡ってきます。

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