ハウスシステムとは|プラシーダスなどの違い
ハウスシステムとは、ホロスコープの円を12のハウスに区切る計算の方式で、時間で区切るプラシーダスやコッホ、アセンダントから30度ずつ等分するイコールハウス、星座ごとに区切るホールサインなどがあります。初めての人はもっとも広く使われているプラシーダスで作り、境目の近くにある天体だけをほかの方式と見比べると、迷わずに読めます。
この記事の要点
- ハウスシステムはホロスコープを12に区切る計算の方式
- プラシーダスは時間で区切る方式で、もっとも広く使われる
- イコールハウスとホールサインは黄道を30度ずつ区切る
- 方式で変わるのは主に境目の近くにある天体のハウス
- 基本の方式を一つ決め、迷う天体だけ見比べる
ハウスシステムとは|区切り方が一つではない理由
ハウスシステムとは、ホロスコープの円を12のハウスに分けるときの計算の方式のことです。ホロスコープの作成ツールの設定画面に並ぶ「プラシーダス」「コッホ」「ホールサイン」などは、すべてこの方式の名前です。
区切り方が何通りもあるのは、空の基準になる円が一つではないからです。天体が通る黄道は、地平線や天の赤道に対して斜めに傾いています。東の地平線と黄道が交わるアセンダント、真南の子午線と黄道が交わるMCの二点は計算で一つに決まりますが、そのあいだをどう分けるかについては、時間で分ける、空間を等分する、黄道の度数で等分するなど、考え方がいくつも生まれました。
どの方式にも筋の通った理屈があり、一つだけが正しいという決着はついていません。だからこそ、自分がどの方式で読んでいるかを知っておくことが大切です。占いの結果が方式の違いで分かれる仕組みは、ほかの占術も含めて流派の違いで説明しています。
| 方式 | 区切り方 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| プラシーダス | 黄道の各点が地平線から子午線まで動く時間を3等分する | ハウスの幅が不ぞろい。高緯度では計算できない | 最初の一枚。入門書の解説と照らし合わせる |
| コッホ | MCの度数が昇ってくる時刻を基準に、時間で区切る | 日本の緯度ではプラシーダスに近い結果になる | プラシーダスと見比べる二枚目 |
| イコールハウス | アセンダントから30度ずつ等分する | どの緯度でも使え、幅がそろう。MCは10ハウスの始まりにならない | 高緯度の生まれ、単純な区切りで読みたいとき |
| ホールサイン | アセンダントのある星座をまるごと1ハウスにする | もっとも古い方式。一つのハウスに一つの星座 | 伝統的な読み方、境目で迷う天体の確認 |
| ポーフィリー | アセンダントとMCで分けた四つの区画を度数で3等分する | 計算が単純で、区画の中では幅がそろう | 四つのアングルを軸に素直に読みたいとき |
| ソーラーサイン | 太陽星座をまるごと1ハウスにする | 出生時刻がなくても使える | 雑誌の星占い、年ごとの運勢 |
プラシーダス
プラシーダスは、現代の西洋占星術でもっとも広く使われているハウスシステムで、日本の入門書や作成ツールの多くも最初からこの方式を選んでいます。星占堂でハウスや天体の配置を解説するときも、この方式で区切った図を前提にしています。
区切り方は時間が基準です。黄道上の各点が東の地平線から昇って真南の子午線に届くまでにかかる時間を3等分し、その区切りを12ハウスと11ハウスの始まりとします。地平線の下でも同じように時間を3等分して2ハウスと3ハウスを決め、向かい側のハウスはちょうど180度反対の位置になります。アセンダントが1ハウス、MCが10ハウスの始まりにそのまま重なるので、四つのアングルとハウスの関係が分かりやすい方式です。
時間で区切るため、ハウスの幅は30度にそろいません。東京あたりの緯度では、狭いハウスは20度ほど、広いハウスは40度を超えることもあり、一つのハウスの中に星座が丸ごと一つ入るインターセプトもよく起こります。また北極圏や南極圏のような高緯度の土地では、昇らない、沈まない黄道の部分が出てくるため、プラシーダスでは計算ができません。日本で生まれた人なら、この問題はありません。インターセプトされた星座の読み方は、ハウスの星座(カスプ)の読み方で扱っています。
イコールハウス・ホールサイン
イコールハウスとホールサインは、どちらも黄道を30度ずつに区切る方式で、ハウスの幅がすべて同じになります。
イコールハウスは、アセンダントの度数を出発点に、30度ごとに次のハウスを区切ります。アセンダントがしし座の12度なら、2ハウスはおとめ座の12度から、3ハウスはてんびん座の12度から始まります。どの緯度でも計算でき、インターセプトも起こりません。その代わり、MCが10ハウスの始まりと一致せず、9ハウスや11ハウスの中に入ることがあるので、MCは独立した点として読みます。
ホールサインは、アセンダントのある星座をまるごと1ハウスとし、次の星座を2ハウス、その次を3ハウスとする方式です。アセンダントがしし座なら、しし座の0度から30度までが1ハウスになります。西洋占星術の初期から使われてきたもっとも古い方式で、伝統的な読み方を学ぶ人のあいだで見直されています。ハウスと星座が一対一で重なるので、初心者にも図が読みやすい方式です。
ホールサインと同じ考え方で、アセンダントの代わりに太陽星座を1ハウスにするのがソーラーサインです。出生時刻が分からなくても使えるため、雑誌の星占いや、星占堂の2027年の運勢のページは、この方法で星座ごとのハウスを読んでいます。
コッホほかの方式
コッホは、プラシーダスと同じく時間をもとに区切る方式で、生まれた場所でMCの度数が昇ってくる時刻を基準にハウスを分けます。日本の緯度では、プラシーダスとほぼ同じか数度違う程度の区切りになることが多く、プラシーダスで迷った天体を確かめる二枚目として使われます。高緯度で計算できなくなる点も、プラシーダスと同じです。
そのほかにも、次のような方式があります。
- ポーフィリー:アセンダントとMCで区切った四つの区画を、それぞれ黄道の度数で3等分する。計算が単純で、古くからある方式
- レギオモンタヌス:天の赤道を30度ずつ区切り、それを黄道に写す。質問した瞬間の図から答えを読むホラリー占星術で伝統的に使われてきた
- キャンパナス:東と西、天頂を通る大きな円を30度ずつ区切る
- トポセントリック:生まれた場所の地表を基準にした方式で、結果はプラシーダスにかなり近い
ここに挙げた方式はどれも、アセンダントを1ハウス、MCを10ハウスの始まりに置きます。違いが出るのは、そのあいだにある2・3・5・6・8・9・11・12ハウスの始まりの位置です。どの方式を選べるかは、作成ツールの設定画面で確かめてください。
方式で結果が変わるときの考え方
方式を変えて作り直すと、ある天体が9ハウスから10ハウスに移る、といったことが起こります。けれども、天体の星座、天体どうしのアスペクト、アセンダントとMCの位置は、どの方式でも変わりません。人物像の土台はそのままで、変わるのは一部の天体の「働く場面」だけだと分かれば、慌てる必要はありません。
結果が分かれたときは、次の順番で整理します。
- 基本の方式を一つ決める。星占堂の読みものに合わせるならプラシーダス
- 方式によってハウスが変わる天体を書き出す。多くはハウスの始まりの線から数度以内にある天体
- 変わる天体については、両方のハウスの意味を読み、これまでの経験に近いほうを手がかりにする
- 一度決めた方式は、年ごとの運勢を見るときも変えずに使い続ける
たとえば金星が、プラシーダスでは10ハウスの始まりの直前、つまり9ハウスの終わりにあり、ホールサインでは10ハウスに入るとします。旅や学びで美しいものに触れる9ハウスの金星と、人当たりのよさを仕事に生かす10ハウスの金星、どちらの場面で自分が喜びを感じてきたかを振り返ると、読みが定まります。占い師に読んでもらうときは、どの方式で読んでいるかを最初に聞いておくと、自分で作った図と照らし合わせやすくなります。
よくある質問
- ハウスシステムはどれを使えばよいですか?
初めてならプラシーダスを使うのが無理のない選び方です。入門書や作成ツールの多くがこの方式を基準にしているので、解説と照らし合わせやすいからです。境目の近くにある天体の読み方に迷ったときだけ、ホールサインやコッホと見比べます。
- サイトやアプリによって天体のハウスが違うのはなぜですか?
ハウスシステムの設定が違うか、入力した出生時刻や出生地が違うことが主な理由です。まず両方で同じ方式を選び、時刻と場所を同じにして作り直してください。それでも違う場合は、夏時刻や時差の扱いを確かめます。
- プラシーダスとホールサインはどちらが正しいのですか?
どちらかだけが正しいという決着はありません。プラシーダスは時間を基準に、ホールサインは星座の区切りを基準にした考え方で、それぞれに長い歴史と使い手がいます。大切なのは、一つの方式を決めて一貫して読むことです。
- 出生時刻が分からなくても使えるハウスシステムはありますか?
太陽星座を1ハウスとするソーラーサインなら、出生時刻がなくても使えます。アセンダントを起点にしていないので出生図のハウスとは重みが違い、主に年ごとの運勢の流れを読むときに使います。
- インターセプトとは何ですか?
一つのハウスの中に、ある星座が丸ごと収まり、どのハウスの始まりにもかからない状態のことです。プラシーダスやコッホのようにハウスの幅が不ぞろいな方式で起こり、向かい側のハウスでも同じことが起こります。イコールハウスとホールサインでは起こりません。
あわせて読みたい
- 12ハウスの意味一覧区切ったあとの12のハウスが受け持つ場面を一覧で確かめられます。
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- ホロスコープの作り方作成ツールでハウスシステムを選ぶときの注意点が分かります。
- ハウスの星座(カスプ)の読み方インターセプトした星座や、二つの星座にまたがるハウスの読み方が分かります。
- アセンダントとはどの方式でも1ハウスの起点になるアセンダントの意味が分かります。
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