己巳の日とは やってはいけないことと神社の参拝

己巳の日(つちのとみのひ)とは、60通りの干支のうち己巳にあたる日のことで、60日に一度、年に6回ほど巡る、巳の日の中でも弁財天との縁が最も強い吉日です。暦の上で禁じられた用事はなく、弁財天を祀る神社やお寺へのお参り、財布の新調、貯金の始まりに向いています。控えたいのは、生き物をむやみに傷つける、衝動的にお金を使うといった日の意味に反する行いと、不成就日と重なる日に大事な始めごとを入れることです。

この記事の要点

  • 己巳の日は60日に一度、年6回ほどの吉日
  • 巳の日の中でも弁財天の縁が最も強い日
  • 参拝・財布の新調・貯金の始まりに向く
  • 暦の禁止はなく、日の意味に反する行いを控える
  • 不成就日と重なる日は始めごとを別の日に回す

己巳の日の意味と読み方(60日に一度の巳の日)

己巳の日は「つちのとみのひ」と読みます。音読みで「きしのひ」と呼ぶこともあります。日にちには年や月と同じように干支が割り当てられていて、十干の10文字と十二支の12文字の組み合わせが60日で一巡します。己巳はその6番目の組で、甲子から数えて6日目にあたります。干支の組み合わせ方は六十干支で説明しています。

十干の己(つちのと)は陰の土で、作物を実らせる田畑を表します。十二支の巳は蛇をあてる支で、五行では火に属します。五行では、燃えたあとの灰が土に還るように、火は土を生み出す関係(相生)にあたります。巳の火が己の田畑を温めて実りを育てる組み合わせなので、己巳の日は、こつこつ積み重ねたことが形になる日、蓄えが育つ日と読みます。

蛇は、七福神の一柱で財と芸事をつかさどる弁財天の使いです。そのため12日に一度の巳の日は弁財天の縁日として親しまれ、なかでも干支の組み合わせまで実りを表す己巳の日は、弁財天の力がいっそう強く働く日として大切にされてきました。

己巳の日と巳の日の違い

巳の日と己巳の日の違いは、日の干支のどこを見るかにあります。巳の日は十二支だけを見て巳にあたる日なので、12日に一度、年に30日ほど巡ってきます。己巳の日は十干と十二支の両方が己巳にそろう日なので、60日に一度、年に6回ほどしかありません。巳の日が5回巡るうちの1回が己巳の日、という関係です。

巳の日には己巳のほかに、乙巳・丁巳・辛巳・癸巳の4つがあります。どの巳の日も弁財天の縁日ですが、十干が土の己になるのは己巳の日だけで、火と土が生み合う組み合わせになるのもこの日だけです。星占堂の開運日のカレンダーでは、巳の日を1点、己巳の日を一粒万倍日と同じ2点として重なりを数え、己巳の日を巳の日より一段強い吉日として扱っています。

使い分けとしては、日ごろのお参りや水回りの掃除は12日ごとの巳の日に、財布の新調や貯金の始まりなど節目の用事は己巳の日に、と分けると、どちらの日も生かせます。

己巳の日に向くこと(弁財天への参拝と金運の用事)

己巳の日に向くのは、弁財天にちなむ金運と芸事の用事、そして積み重ねを始める用事です。

弁財天はもともとインドの川の女神で、川の流れのように言葉や音楽をよどみなく流れさせる力を持つ神です。古くは「弁才天」と書き、弁舌と才知をつかさどる神でもありました。のちに財をもたらす神として「弁財天」の字が広まり、金運の神として親しまれるようになりました。水の神でもあるので、己巳の日に水回りを磨くのは、弁財天を迎える準備として理にかなっています。

財布を新しくする日は、財布の吉日カレンダーも参考になります。星占堂の財布の吉日では、己巳の日を一粒万倍日や寅の日と同じ2点で数えています。

己巳の日の神社・お寺への参拝の仕方

弁財天は、お寺の弁天堂と神社の両方に祀られています。もとは仏教の守り神として日本に伝わり、神道の神様と重ね合わせて信仰されてきました。明治時代の初めに神様と仏様を分ける政策が進められると、多くの弁天社は、海と水の女神である市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を祀る神社に改められました。己巳の日に神社へ行くなら、市杵島姫命を祀る神社や、境内に弁天社のある神社を選ぶと、弁財天とのつながりをたどれます。池や湖の小島、湧き水のそばにお堂や社が多いのも、水の神ならではです。

参拝の作法は、お寺と神社で異なります。

  1. お寺の弁天堂:山門で一礼し、手を清めてからお堂の前へ進む。お賽銭を納め、手を打たずに静かに合掌して一礼する
  2. 神社の弁天社:鳥居で一礼し、手水で清める。お賽銭を納め、二礼二拍手一礼で祈る

お寺では、弁財天の真言「オン・ソラソバテイエイ・ソワカ」を3回唱える人もいます。祈るときは、お金を増やしてほしいと頼むより、これまでの感謝と、これから自分が積み重ねることを伝えると、己巳の日の意味に沿ったお参りになります。神様ごとの社寺の選び方は、仕事運・金運の神社の選び方でも紹介しています。

己巳の日にやってはいけないこと

己巳の日には、暦の上で禁じられている用事はありません。そのうえで、弁財天の縁日という日の意味から、次のようなことは控える人が多くいます。

巳の日に恋人や夫婦で弁財天へお参りすると、女神が嫉妬して仲が裂かれるという話を耳にすることがあります。一部の社寺の言い伝えから広まった俗説で、暦の決まりではありません。気になる二人は、それぞれ別の日にお参りすれば十分です。

なお、己巳の日が一粒万倍日と重なる日(2027年は6月19日)は、借りたものも万倍に膨らむと読む一粒万倍日の考え方に合わせて、お金を借りる用事を避ける人がいます。

己巳の日はいつ?不成就日と重なる日の使い方

己巳の日は60日ごとに巡るので、1年に6回ほどあります。2026年に残るのは10月22日(木)と12月21日(月)、2027年は2月19日・4月20日・6月19日・8月18日・10月17日・12月16日の6回です。2027年は6月19日が土曜日で一粒万倍日とも重なり、休日に金運の用事を入れやすい日です。

気をつけたいのが、何事も成就しにくいと読む凶日の不成就日との重なりです。2026年は4月25日・8月23日・12月21日の3回の己巳の日が不成就日と重なり、どれも大安の日でした。2027年の己巳の日は、一度も不成就日と重なりません。2028年は再び増えて、2月14日・6月13日・8月12日の3回が重なります。

不成就日と重なる己巳の日は、用事を二つに分けて考えます。弁財天へのお参りや日ごろの感謝を伝えることは、いつもどおりで構いません。新しい財布を使い始める、口座を作るなど、これから育てたいことの始まりは、次の己巳の日や一粒万倍日に移すと、気がかりを残さずに始められます。これから巡る己巳の日と、重なる暦注を表にまとめました。

これから巡る己巳の日(2026年10月〜2027年)と重なる暦注
日付六曜重なる暦注使い方の目安
2026年10月22日(木)友引巳の日仕事帰りのお参りや、財布の使い始めに
2026年12月21日(月)大安巳の日・不成就日お参りはよいが、財布の新調などの始めごとは別の日に
2027年2月19日(金)先勝巳の日始めごとは先勝の吉の時間帯である午前に
2027年4月20日(火)仏滅巳の日六曜を気にするなら、お参りと水回りの掃除にあてる
2027年6月19日(土)先勝巳の日・一粒万倍日休日に吉日が重なる。財布の新調や貯金の始まりを午前に
2027年8月18日(水)大安巳の日・大安一日を通して吉。申し込みや契約にも使える
2027年10月17日(日)友引巳の日休日なので、少し遠くの弁財天の社寺へ足を延ばすお参りに
2027年12月16日(木)大安巳の日・大安年末の財布の新調や、翌年の貯金の目標を立てる日に

よくある質問

己巳の日はいつですか

己巳の日は60日に一度巡り、2026年は残り10月22日と12月21日、2027年は2月19日・4月20日・6月19日・8月18日・10月17日・12月16日です。2026年12月21日は不成就日と重なるので、財布の使い始めなどの始めごとは別の日を選びます。

己巳の日にお参りするなら、どこの神社がよいですか

弁財天を祀るお寺の弁天堂か、弁財天と重ねて信仰されてきた市杵島姫命を祀る神社が向いています。遠くの有名な社寺でなくても、近所の池のほとりにある小さな弁天様で十分です。行ける範囲で、気持ちよくお参りできる場所を選んでください。

己巳の日に財布を買うのはいいですか

己巳の日は金運の神である弁財天の縁が最も強い日なので、財布を買う日にも使い始める日にも向いています。不成就日と重なる日だけは、使い始めを次の吉日に回すと安心です。

己巳の日に入籍や結婚をしてもいいですか

己巳の日に結婚を避ける暦の決まりはなく、火が土を生んで実りを育てる意味から、暮らしの土台を作る日として前向きに選べます。弁財天の嫉妬の俗説が気になるなら、その日は二人そろって弁財天の社寺へ行く予定を入れないようにします。

己巳の日と巳の日、どちらにお参りするのがよいですか

どちらも弁財天の縁日なので、どちらにお参りしても構いません。毎月の感謝のお参りは12日ごとの巳の日に、願いを新たにする節目のお参りは60日ごとの己巳の日に、と分けると続けやすくなります。

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