母倉日とは 意味と向くこと、季節と十二支の決まり方

母倉日(ぼそうにち)は、母親が子を慈しみ育てるように、天が人に恵みを与える日という意味の吉日です。季節の五行を生み出す「母」にあたる十二支の日が母倉日になり、春は亥と子、夏は寅と卯、秋は辰・戌・丑・未、冬は申と酉の日が当たります。入籍や結婚、家の建築や増改築に向く日として、昔の暦で大切にされてきました。

この記事の要点

  • 母倉日は天が母のように人を慈しむ日という吉日
  • 季節の五行を生む五行の十二支の日が母倉日になる
  • 春は亥・子、夏は寅・卯、秋は辰戌丑未、冬は申・酉
  • 入籍・結婚と、建築や増改築に向く日
  • 星占堂は日付を出さず、干支と季節で見分ける

母倉日の意味

母倉日は「ぼそうにち」と読み、「ぼそうび」と読む暦もあります。母倉の母は子を産み育てる母親、倉は大切なものを蓄えておく蔵のことで、母が子のために蓄えを用意して育むように、天が人をいつくしみ、恵みを与える日を表します。昔の暦では、日付の下の段に吉凶を並べる暦注下段の吉日の一つとして、大明日や天恩日とともに書き込まれてきました。

母倉日がとくに重んじられてきたのは、結婚と家づくりです。新しい家族が生まれる婚礼と、家族が暮らす家を建てることは、どちらも育む、守るという母倉日の意味に重なります。家の普請(ふしん)や修理を始める日に母倉日を選ぶ習わしも、この意味から来ています。

母倉日は特別に珍しい日ではなく、季節によっては月に10日ほど巡ってきます。そのため単独で日取りを決めるより、大安や天赦日、大明日など、ほかの吉日と重なる日を探す手がかりとして使うと生かしやすい吉日です。

母倉日の決まり方(季節と十二支)

母倉日は、季節と日の十二支の組み合わせで決まります。考え方の土台は、五行の相生です。五行には、木は火を生み、火は土を生み、土は金を生み、金は水を生み、水は木を生むという順の関係があり、ある五行を生み出す側の五行を「母」と呼びます。

季節にも五行が割り当てられていて、春は木、夏は火、秋は金、冬は水です。母倉日は、その季節の五行を生む母の五行にあたる十二支の日です。春の木を生むのは水なので、水の十二支である亥と子の日が春の母倉日になります。同じように、夏の火を生む木の寅・卯、秋の金を生む土の辰・戌・丑・未、冬の水を生む金の申・酉の日が、それぞれの季節の母倉日です。十二支と五行の対応は十二支で確かめられます。

季節の区切りは、立春・立夏・立秋・立冬の節入りの日です。節入りの日の数え方は節入りと月の境目で説明しています。秋だけは当たる十二支が4つあるので、春・夏・冬は月に5日ほど、秋は月に10日ほどと、季節によって日数が大きく変わります。また、各季節の終わりの土用の期間を土の季節として分け、土を生む火の巳・午の日を母倉日とする暦もあります。

母倉日になる十二支(季節と五行の関係)
季節期間(節入りの日から)季節の五行母にあたる五行母倉日の十二支
春立春(2月4日ごろ)から立夏の前日まで木水(水は木を生む)亥・子
夏立夏(5月5〜6日ごろ)から立秋の前日まで火木(木は火を生む)寅・卯
秋立秋(8月7〜8日ごろ)から立冬の前日まで金土(土は金を生む)辰・戌・丑・未
冬立冬(11月7〜8日ごろ)から立春の前日まで水金(金は水を生む)申・酉
土用(分ける暦のみ)立春・立夏・立秋・立冬の前のおよそ18日間土火(火は土を生む)巳・午

母倉日の見分け方

星占堂の暦では母倉日の日付は計算していないので、母倉日を確かめるときは、日の干支と季節を照らし合わせます。手順は次のとおりです。

  1. 調べたい日が、立春・立夏・立秋・立冬のどの節入りのあとにあるかで季節を決める
  2. その日の十二支を調べる(大明日や寅の日などの選日カレンダーには、日ごとの干支が載っています)
  3. 季節の母倉日の十二支と同じなら、その日は母倉日にあたる

この決まりを知っていると、すぐに分かる母倉日もあります。土用を分けない数え方なら、立夏から立秋の前日までの寅の日はすべて母倉日なので、夏の寅の日は金運の吉日と母倉日が重なる日になります。同じように、春の子の日や冬の酉の日も、十二支だけで見分けられます。

暦注下段まで載っている冊子の暦や日めくりにも母倉日は書かれていますが、土用の扱いなど、暦によって数え方が少し違う場合があります。手元の暦と照らし合わせて食い違うときは、どちらの数え方かを確かめてから使うと迷いません。

母倉日に向くこと(入籍・建築)

母倉日に向く用事は、家族と住まいに関わる始まりです。

建築の日取りに母倉日を使うときは、凶日との重なりに注意します。三隣亡は節月ごとに亥・寅・午のどれかの日が当たる建築の凶日で、春の寅の月(立春から啓蟄の前日まで)の亥の日と、夏の午の月(芒種から小暑の前日まで)の寅の日は、母倉日と三隣亡が同じ日になります。季節の終わりの土用の間も土を動かす作業を避ける習わしがあるので、星占堂の建築の吉日カレンダーで三隣亡と土用を外した日と照らし合わせると、使える母倉日が見つかります。入籍の日取りなら、入籍日カレンダーの候補の中から季節の十二支に合う日を探すのが近道です。

大明日・天恩日との重なり

母倉日はよく大明日や天恩日と並べて使われます。大明日は17の干支、天恩日は15の干支で決まる吉日なので、季節ごとの母倉日の十二支と照らし合わせると、重なる干支がはっきり分かります。

三つすべてがそろうのは、春の辛亥、夏の己卯、秋の庚戌、冬の己酉です。これらの干支の日は、星占堂の大明日カレンダーで干支を見れば見つけられ、天恩日にもあたるので、入籍や新居への引っ越しなど、家族の始まりを祝う用事の日取りにとくに向きます。

反対に、天赦日の干支(春の戊寅、夏の甲午、秋の戊申、冬の甲子)は、それぞれの季節の母倉日の十二支に入っていません。季節の決まりどおりに数える限り、天赦日と母倉日が同じ日になることはありません。

母倉日を日取りに生かす考え方

母倉日は、季節によっては月に10日ほどある身近な吉日です。数が多いぶん、母倉日だけで日取りを決めようとすると候補が絞れないので、次のように順番を決めて使うと迷いません。

  1. まず用事に合う主な吉日(入籍なら大安や天赦日、建築なら大安や大明日)で候補を出す
  2. 不成就日と、建築なら三隣亡や土用の期間を外す
  3. 残った候補の中から、季節の十二支に合う母倉日を選ぶ

母倉日の「母が子を育てる」という意味は、家族のこれからを思う気持ちと重なります。日取りをきっかけに、新しい暮らしで大切にしたいことを家族で話し合っておくと、暦の意味を自分たちの言葉にできます。家族それぞれの生年月日まで合わせて日を選びたいときは、詳しい人に自分たちの場合を見てもらうと、候補を比べる手間が省けます。

よくある質問

母倉日の読み方は何ですか

母倉日は「ぼそうにち」と読みます。「ぼそうび」と読む暦もあります。母が子を育てるように、天が人を慈しむ日という意味の吉日です。

母倉日に入籍してもいいですか

母倉日は結婚や入籍に向く吉日です。新しい家族の始まりを、天が見守り育てる日という意味に合います。不成就日と重なる日だけは外し、大安や大明日と重なる母倉日を選ぶと、さらに縁起のよい日になります。

母倉日はどうやって調べますか

その日が春・夏・秋・冬のどの季節にあるかと、日の十二支を照らし合わせます。春は亥・子、夏は寅・卯、秋は辰・戌・丑・未、冬は申・酉の日が母倉日です。星占堂の選日カレンダーに載っている日ごとの干支を使うと見分けられます。

母倉日と天赦日はどちらがいい日ですか

天赦日は年に5〜6回しかない最上の吉日で、母倉日は季節によって月に5〜10日ほどある吉日です。大事な始めごとには天赦日、結婚や家づくりには母倉日の意味がよく合います。用事の内容と、都合のつく日の両方から選びます。

母倉日に家を建て始めてもいいですか

母倉日は建築に向く吉日です。ただし、春の寅の月の亥の日と夏の午の月の寅の日は三隣亡と重なり、土用の間は土を動かす作業を避ける習わしもあります。建築の吉日カレンダーで凶日を外した日と照らし合わせて選びます。

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