納音とは

納音(なっちん)は、六十干支を2つずつ組にして30に分け、それぞれに「海中金」「炉中火」のような名前と五行を割り当てたものです。本サイトでは、生まれ年の干支、つまり年柱の干支から納音を求め、その人の生まれ持った気質を表す象徴として読みます。

要点

  • 納音は六十干支を2つずつ組にして、30の名前と五行を割り当てたものである
  • 甲子・乙丑の海中金に始まり、壬戌・癸亥の大海水で終わる
  • 組になるのは陽の干支と次の陰の干支で、連続する2年が同じ納音になる
  • 名前は自然の情景と五行の文字を組み合わせて作られ、各五行に6つずつある
  • 古代中国の音律の理論から生まれた

60の干支を30に分ける仕組み

納音は、六十干支を甲子から順に2つずつ組にして、30の組それぞれに名前と五行を割り当てたものです。甲子と乙丑が海中金、丙寅と丁卯が炉中火、戊辰と己巳が大林木、庚午と辛未が路傍土と続き、最後の壬戌と癸亥が大海水です。

組になる2つの干支は、いつも陽の干支と次の陰の干支です。年の干支に当てはめると、連続する2年が同じ納音になり、60年で30の納音が一巡します。2026年の丙午と2027年の丁未は、どちらも天河水です。

納音の考え方は、古代中国の音律の理論から生まれました。名前の「音」は音律を指し、干支を音の理論に当てはめたことを表します。五行の割り当ても音律の計算に由来するため、干支の十干や十二支の五行とは別の体系になっています。

名前に込められた自然の姿

納音の名前は、五行の文字に自然の情景を表す言葉を添えて作られています。海中金は海の底に眠る金、炉中火は炉の中で燃える火、大林木は大きな林の木、路傍土は道ばたの土、剣鋒金は剣の切っ先の金を表します。

同じ五行でも、名前によって姿が大きく違います。水の納音には、谷川の澗下水、井戸の井泉水、絶えず流れる長流水、天から降る天河水、大きな谷の大渓水、果てのない大海水があります。火の納音にも、炉中火・山頭火・霹靂火・山下火・覆燈火・天上火と、燃える場所や勢いの違う六つの火が並びます。

本サイトでは、この情景をその人の気質の象徴として読みます。海中金なら内に価値を秘めて時間をかけて輝く人、路傍土なら道ばたで多くの人を支える人というように、名前の情景から性質を思い描くと覚えやすくなります。

六十干支の組と30の納音
干支の組納音読み五行
甲子・乙丑海中金かいちゅうきん金
丙寅・丁卯炉中火ろちゅうか火
戊辰・己巳大林木たいりんぼく木
庚午・辛未路傍土ろぼうど土
壬申・癸酉剣鋒金じんぼうきん金
甲戌・乙亥山頭火さんとうか火
丙子・丁丑澗下水かんかすい水
戊寅・己卯城頭土じょうとうど土
庚辰・辛巳白蝋金はくろうきん金
壬午・癸未楊柳木ようりゅうぼく木
甲申・乙酉井泉水せいせんすい水
丙戌・丁亥屋上土おくじょうど土
戊子・己丑霹靂火へきれきか火
庚寅・辛卯松柏木しょうはくぼく木
壬辰・癸巳長流水ちょうりゅうすい水
甲午・乙未沙中金さちゅうきん金
丙申・丁酉山下火さんげか火
戊戌・己亥平地木へいちぼく木
庚子・辛丑壁上土へきじょうど土
壬寅・癸卯金箔金きんぱくきん金
甲辰・乙巳覆燈火ふくとうか火
丙午・丁未天河水てんがすい水
戊申・己酉大駅土たいえきど土
庚戌・辛亥釵釧金させんきん金
壬子・癸丑桑柘木そうたくぼく木
甲寅・乙卯大渓水だいけいすい水
丙辰・丁巳沙中土さちゅうど土
戊午・己未天上火てんじょうか火
庚申・辛酉石榴木ざくろぼく木
壬戌・癸亥大海水たいかいすい水

年柱から求める本サイトの方式

本サイトの納音は、四柱推命の年柱の干支から求めます。年柱は立春で切り替わるため、1月1日から立春の前日までに生まれた人は、前年の干支の納音になります。

生まれた日が立春の日に当たるときは、命式のほかの判定と同じく、その日の正午の時点で判定します。立春の時刻が正午より前なら新しい年、正午より後なら前の年の干支で納音を求めます。たとえば2026年2月4日は立春が5時01分なので、この日の生まれは2026年の丙午で、納音は天河水になります。出生時刻は使いません。

納音は月柱や日柱の干支にも当てはめることができますが、本サイトが示すのは年柱の納音だけです。生年月日のページでは、年柱の干支と納音を並べて表示しているので、まずそこで自分の納音を確かめてください。

干支の五行と納音の五行の違い

納音の五行は、干支を作る十干や十二支の五行と一致しないことがよくあります。甲子は、十干の甲が木、十二支の子が水ですが、納音は海中金で金になります。丙午は丙も午も火なのに、納音は天河水で水です。

この違いは、納音が音律から五行を割り当てた別の体系であることから生まれます。四柱推命の五行バランスは三柱の天干と地支の五行で数えるので、納音の五行はそこに含めません。納音は、命式の五行とは別の角度から生まれ年の気質を描く補助の指標です。

五行が食い違うときは、どちらかを正しいと決める必要はありません。命式の五行は性質のバランス、納音は生まれ年の情景と、見ているものが違うと理解すると、二つを無理なく並べて読めます。

納音の読み方と生かし方

納音を読むときは、まず五行で大まかな性質をつかみ、次に名前の情景で細かな姿を思い描きます。金の納音は磨くほど価値が増す力、火は周りを照らし温める力、木は伸びて育つ力、土は受け止めて支える力、水は流れて形を変える力を表します。

そのうえで、名前の情景を自分の暮らしに重ねてみます。炉中火の人なら決まった場で長く熱意を保つ働き方が合う、長流水の人なら一つのことを途切れずに続ける力を生かす、というように、情景を行動の手がかりに変えると納音が実感のある言葉になります。

家族や友人の納音を調べて並べるのも楽しみ方の一つです。年の近いきょうだいが同じ納音だったり、親子で同じ五行の納音を持っていたりと、身近な人との共通点や違いが見えてきます。

具体例

1990年の立春をまたぐ3つの誕生日で納音を求めます。1990年の立春は2月4日11時13分です。1月20日生まれと2月3日生まれは立春前なので、年柱は1989年の己巳で、納音は戊辰・己巳の組の大林木になります。2月4日生まれは、立春の時刻が正午より前なので新しい年に入り、年柱は庚午、納音は庚午・辛未の組の路傍土です。同じ1990年生まれでも、立春の前か後かで、木の納音と土の納音に分かれます。1月20日生まれの人は干支のページでは午年ですが、納音は巳の年の己巳から求める点にも注意してください。

よくある質問

自分の納音はどうやって調べますか
生まれ年の年柱の干支を求め、その干支が属する組の納音を見ます。年柱は立春で区切るので、1月や2月初めの生まれは前年の干支になることがあります。生年月日のページで年柱と納音をまとめて確かめられます。
納音の五行が十干の五行と違うのはなぜですか
納音は音律の理論から五行を割り当てたもので、十干や十二支の五行とは別の体系だからです。甲子の納音が海中金になるように、干支の文字とは違う五行が出ることはよくあります。
同じ年に生まれた人はみな同じ納音ですか
同じ西暦の年でも、立春より後に生まれた人どうしは同じ納音です。1月1日から立春の前日までに生まれた人は前年の干支で求めるため、納音が違うことがあります。立春の日の生まれは正午の時点で判定します。
納音で相性を見ることはできますか
本サイトでは、納音を相性の判定には使っていません。納音は生まれ年の気質を表す象徴として読み、相性は十干・宿曜・星座・数秘術など、それぞれの体系の方式で判定しています。

暦のガイド

調べる