タロットの逆位置を読まない占い方|正位置だけで読む

タロットは逆位置を読まず、すべてのカードを正位置として占っても、きちんと答えを読み取れます。その場合は、1枚のカードが持つ明るい面と影の面のどちらが出ているかを、置かれた位置、隣り合うカード、スートどうしの相性の三つで読み分けます。

この記事の要点

  • 逆位置を使わない読み方は、古くからある読み方の一つ
  • 1枚の意味には、明るい面から影の面までの幅がある
  • どちらの面が出るかは、位置・隣のカード・スートの相性で決める
  • 初めは78枚の正位置の意味に集中すると上達が早い
  • 逆位置を入れるなら、混ぜる前に決めて途中で変えない

逆位置を読まない占い方もある

タロットの解説書の多くは、カードが上下逆さに出たときの意味を載せています。そのため、逆位置を読まないと正しい占いにならないと思われがちですが、逆位置を使うかどうかは、タロットが占いに使われ始めたころから読み手によって分かれてきました。すべてを正位置として扱い、カードどうしの組み合わせから意味の強弱を読む方法は、今も多くの読み手が使っている確かな読み方です。

逆位置を読まないと決めたら、カードの扱いは次のどちらかにします。

どちらの方法でも、出た向きに意味を持たせないことを先に決めておけば迷いません。逆位置が続けて出て不安になり、この読み方を調べた人は、逆位置ばかり出るときの対処も合わせて読むと、偏りの理由が見えてきます。

正位置だけで読むときの意味の幅

正位置だけで読むときに大切なのは、1枚のカードの意味を一つの言葉として覚えるのではなく、明るい面から影の面までの幅として持っておくことです。逆位置を使う読み手が「逆」で表している影の面を、正位置の意味の中に含めて読むと考えると分かりやすくなります。

たとえば戦車は、目標に向かって勢いよく進む力を表します。その力がうまく働けば前進や勝利ですが、働きすぎれば周りを見ずに突っ走る強引さになります。隠者なら、一人で考えを深めて答えを見つける面と、人を避けて閉じこもる面があります。どちらもカードの同じ性質から出ているので、正位置のままでも両方を読めます。

下の表に、明るい面と影の面の差が大きく、読み分けが結果を左右しやすいカードをまとめました。最初は78枚すべてに幅を持たせようとせず、表のカードのように、よく出るカードから一枚ずつ「明るく出たら」「影が出たら」を書き出しておくと、読むときに言葉が出てきやすくなります。カードの基本の意味を覚えるには、恋愛タロットの基本のように、悩みの場面に当てはめて覚える方法も役立ちます。

正位置だけで読むときの意味の幅(読み分けが大きいカード)
カード明るい面が出るとき影の面が出るとき
戦車目標に向かって勢いよく進む周りを見ずに突っ走る、強引になる
恋人心から惹かれ合い、納得して選ぶ目先の誘いに迷い、決めきれない
隠者一人で考えを深め、答えを見つける人を避けて閉じこもる
運命の輪流れが向いてきて、好機に乗る流れに任せきりで、自分で決めない
月想像力や直感がよく働く不安が膨らみ、物事がぼやけて見える
塔思い込みが崩れ、本当の姿が見える予定が急に崩れて慌てる
太陽明るく伸びやかに成果が出る楽観しすぎて足元を見落とす
カップの4立ち止まって気持ちを見つめ直す差し出されたものに気づかず不満を抱える
ソードの2心を静めて判断を保留する目をそらして決断を先送りする
ペンタクルの4手にしたものを堅実に守る抱え込んで手放せない
ワンドの10責任を引き受けてやり切る一人で抱えすぎて身動きが取れない

周りのカードで良し悪しを読む

明るい面と影の面のどちらが出ているかは、次の三つを順に見て決めます。一つだけで決めず、三つが同じ方向を指しているかを確かめると、読みがぶれません。

置かれた位置の意味で読む

スプレッドの位置には、それぞれ役割があります。障害や課題の位置に出たカードは影の面、助言や鍵の位置に出たカードは明るい面で読むのが基本です。同じ太陽でも、助言の位置なら「明るく素直に振る舞う」、障害の位置なら「楽観しすぎて足元を見落とす」と読みます。

隣り合うカードで読む

両隣のカードが穏やかで前向きなら、真ん中のカードも明るい面で出ています。両隣に争いや迷いを表すカードが並ぶなら、真ん中のカードは影の面に引っ張られています。大アルカナはスートを持たないので、とくに両隣の小アルカナの様子で明るさを読みます。

スートの相性で読む

小アルカナの四つのスートは四元素に対応していて、ワンドは火、カップは水、ソードは風、ペンタクルは地です。同じ元素どうしは意味を強め合い、火と風、水と地は助け合い、火と水、風と地は打ち消し合います。火と地、水と風は互いに大きな影響を与えません。たとえばカップの2の両隣にワンドの5とワンドの7が並べば、火が水を打ち消すので、気持ちは通っているのに張り合いや意地で素直になれない、と影の面で読みます。両隣がペンタクルの10とカップの9なら、地と水が支え合い、二人の絆が暮らしの中で育つ明るい面で読みます。元素の考え方は四元素と三区分で説明しています。

正位置だけで読む手順と例

実際に正位置だけで読むときの流れを、スリーカード(過去・現在・未来の3枚)で見てみます。

  1. 問いを一つ決めて紙に書く。例:「任された新しい企画を、この1か月どう進めるとよいか」
  2. カードの向きをそろえてから混ぜ、3枚を左から過去・現在・未来に並べる
  3. 1枚ずつ、明るい面と影の面の両方を書き出す
  4. 位置・隣のカード・スートの相性を見て、どちらの面かを決める
  5. 3枚をつなげて一つの文にまとめ、今日からの行動を一つ決める

過去にワンドの2、現在に戦車、未来にワンドの8が出たとします。戦車の両隣はどちらも火のワンドで、計画を広げるカードと、物事が一気に進むカードです。勢いを後押しする並びなので、戦車は明るい面の前進として読み、「準備してきた構想を、迷わず形にしていく時期。1か月の間に話が早く進む」とまとめます。

同じ戦車でも、両隣がソードの7とカップの5なら読み方は変わります。ソードの7は人に隠れて動くこと、カップの5は失ったものへの落胆を表し、どちらも影を帯びた並びです。戦車は影の面の強引さとして読み、「周りに相談せず一人で進めると、あとで協力を得にくくなる。進める前に関係者と目標をそろえる」が答えになります。逆位置を使わなくても、組み合わせ次第でこれだけ答えが変わります。

初心者が逆位置なしで始める利点

タロットを始めたばかりの人には、逆位置を使わずに始める方法をすすめます。理由は次の四つです。

逆位置なしで読むと結果が甘くなると心配する人もいますが、影の面を位置と組み合わせから読むので、厳しい答えも十分に出ます。むしろ「逆位置だから悪い」と向きだけで決めつけず、なぜ影が出ているのかを周りのカードから探すので、問題の中身が具体的に見えてきます。はい・いいえを知りたいときの読み方は、タロットのイエス・ノー占いでまとめています。

逆位置を取り入れるタイミング

正位置だけで読むことに慣れたら、逆位置を取り入れるかどうかを考える時期です。次の三つがそろっていれば、逆位置を足しても読みが崩れません。

取り入れるときは、逆位置に一つの決まりだけを持たせると混乱しません。「逆位置は、正位置の意味が内側にこもっている状態」のように決め、まずは大アルカナの22枚だけ逆位置を読む、と範囲を絞る方法もあります。どの読み方を選ぶ場合も、カードを混ぜる前に決め、引いたあとで都合よく変えないことが大切です。逆位置の意味の割り当ては読み手によって違うので、占いの流派の違いを知っておくと、本ごとの説明の差に戸惑いません。

逆位置を使っても使わなくても、一人で読んでいると、不安な気持ちが影の面ばかりを拾わせることがあります。読みが堂々巡りになったときは、カードの並びを誰かに見せて話しながら整理すると、自分では気づかなかった明るい面が見つかります。

よくある質問

逆位置を読まないと、結果が甘くなりませんか

甘くはなりません。正位置だけで読む場合も、障害の位置に出たカードや、争いを表すカードに挟まれたカードは影の面で読むので、厳しい答えも出ます。向きではなく並びから影の理由を探すぶん、何に気をつければよいかが具体的に分かります。

逆さに出てしまったカードはどう扱えばいいですか

逆位置を読まないと決めているなら、表に返すときに正しい向きに直し、正位置として読みます。大切なのは、混ぜる前に逆位置を使うかどうかを決めておくことです。引いてから向きの扱いを変えると、結果を都合よく読み替えることになります。

逆位置を読まない場合、イエス・ノーはどう判断しますか

カードそのものが前に進む性質か、立ち止まる性質かを見て、さらに位置と隣のカードで強さを決めます。太陽や星のように明るいカードが穏やかな並びで出ればイエス寄り、塔や月が迷いを表すカードと並べばノー寄り、または今は決めるときではないと読みます。

本に載っている逆位置の意味は使わないのですか

使えます。本の逆位置の説明は、そのカードの影の面を知る手がかりになります。正位置だけで読む場合は、その説明を逆さに出たときの意味ではなく、影の面が強く出たときの意味として覚えておくと、並びから読み分けるときに役立ちます。

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