一粒万倍日とは 意味とやってはいけないこと
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は、一粒の籾が万倍の稲穂に実るように、その日に始めたことが大きく育つ吉日です。節月ごとに決まった2つの十二支の日が当たり、月に4〜7日、年に60日前後あります。財布の使い始めや開業、貯金や習い事の始めに向き、借りる・負担を増やす用事は避けるのが習わしです。
この記事の要点
- 一粒万倍日は始めたことが大きく育つ吉日
- 節月ごとに決まった2つの十二支の日で、月に4〜7日
- 財布・開業・貯金・習い事など育てたいことの始めに向く
- 借り入れや人の物を借りるなど負担が膨らむ用事は避ける
- 不成就日と重なる日は、吉の力が弱まると星占堂は読む
一粒万倍日の意味
一粒万倍日の「一粒万倍」は、一粒の籾をまけば、やがて万倍もの稲穂になって実るという意味の言葉です。わずかな元手や小さな行いが、時間をかけて大きな実りに育つことのたとえで、米作りを暮らしの中心にしてきた日本では、種まきや物事の始めに縁起のよい日として大切にされてきました。
一粒万倍日は、古い暦では選日(雑注)と呼ばれる暦注の一つです。天赦日のように年に数回しかない特別な日ではなく、月に何度もめぐってくる身近な吉日なので、「今月の一粒万倍日に何を始めるか」を決めて使うと、暮らしの中に取り入れやすくなります。
この言葉には、もう一つの読み方があります。小さな種も万倍になるのだから、ささいなことでも粗末にしてはいけない、という戒めです。よいことが大きく育つ日は、悪い種も同じように育つ日と読むため、一粒万倍日には「何を始めないか」も合わせて考えるのが、この日を上手に使うこつです。
一粒万倍日の決まり方(節月と日の十二支)
一粒万倍日は、節月と、その日の十二支の組み合わせで決まります。節月は、立春・啓蟄・清明などの節入りの日から次の節入りの前日までを一か月とする数え方で、節月ごとに一粒万倍日になる十二支が2つずつ決まっています。たとえば立春から啓蟄の前日までは丑の日と午の日、啓蟄から清明の前日までは酉の日と寅の日が一粒万倍日です。
十二支は12日で一巡するので、一つの十二支は節月の中に2回か3回めぐります。2つの十二支を合わせると一つの節月に4〜6日、新暦の月で数えると節入りをまたぐ分だけ増減して4〜7日になります。1年では57〜64日の幅があり、2027年は60日です。
新暦の月の途中で節月が替わるため、同じ十二支でも節入りの前と後で一粒万倍日かどうかが変わる点に注意してください。星占堂では、節入りの日はその日から新しい節月に数えています。十二支の並びと数え方は十二支のページで確かめられます。
| 節月 | 期間(節入りの日から次の節入りの前日まで) | 一粒万倍日になる日の十二支 |
|---|---|---|
| 寅の月 | 立春(2月4日ごろ)から啓蟄の前日まで | 丑・午 |
| 卯の月 | 啓蟄(3月5〜6日)から清明の前日まで | 酉・寅 |
| 辰の月 | 清明(4月5日ごろ)から立夏の前日まで | 子・卯 |
| 巳の月 | 立夏(5月5〜6日)から芒種の前日まで | 卯・辰 |
| 午の月 | 芒種(6月6日ごろ)から小暑の前日まで | 巳・午 |
| 未の月 | 小暑(7月7日ごろ)から立秋の前日まで | 酉・午 |
| 申の月 | 立秋(8月7〜8日)から白露の前日まで | 子・未 |
| 酉の月 | 白露(9月7〜8日)から寒露の前日まで | 卯・申 |
| 戌の月 | 寒露(10月8日ごろ)から立冬の前日まで | 午・酉 |
| 亥の月 | 立冬(11月7〜8日)から大雪の前日まで | 酉・戌 |
| 子の月 | 大雪(12月7日ごろ)から小寒の前日まで | 亥・子 |
| 丑の月 | 小寒(1月5日ごろ)から立春の前日まで | 卯・子 |
一粒万倍日はいつ?2026年末〜2027年の日付
一粒万倍日がいつかは、年ごとのカレンダーで確かめるのが確実です。参考までに、2026年10月半ばから年末までの一粒万倍日を挙げると、10月11日・14日・23日・26日、11月4日・7日・8日・19日・20日、12月1日・2日・15日・16日・27日・28日です。
このうち、使いやすい日と注意したい日を分けると次のようになります。
- 12月16日(水):天赦日・甲子の日・天恩日も重なる最強開運日
- 12月27日(日):大安と重なる週末で、凶日もない
- 11月7日(土)・8日(日):続けて一粒万倍日になる週末
- 10月11日(日)・11月4日(水)・11月20日(金):不成就日と重なるため、始めごとは避けたい日
2027年は一粒万倍日が60日あり、3月・7月・9月がそれぞれ6日と多く、1月・5月・12月は4日です。天赦日と重なる日は7月14日・9月26日・12月11日の3回です。月ごとの一覧は2027年の一粒万倍日にまとめています。
一粒万倍日に向くこと
一粒万倍日に向くのは、時間をかけて育てたいことの始まりです。その日に種をまけば大きく実るという考え方なので、「始める」「開く」「申し込む」という動きと相性がよい日です。
- 財布を買う、新しい財布を使い始める
- 銀行口座を開く、貯金箱を用意して貯金を始める
- 開業、開店、新しい仕事や担当の初日
- 習い事や資格の勉強を始める、教材を買う
- 種まき、苗の植え付け、観葉植物を迎える
- 入籍や引っ越しなど、新しい暮らしの始まり
- お世話になった人への手紙やお礼の品を贈る
最後の「お礼」は忘れられやすい使い方です。人との縁も、よいものを渡せば大きく育つと読めるので、感謝の連絡やお祝いを一粒万倍日に合わせる人もいます。財布の日取りは、買う日と使い始める日のどちらを吉日にするかで迷う人が多いので、財布を買う日と使い始める日も参考にしてください。
一粒万倍日にやってはいけないこと(借金など)
一粒万倍日に避けるのは、負担や悪いものが膨らむ用事です。始めたことが万倍に育つ日は、借りたものや抱えた負担も同じように膨らむと読むためです。
- お金を借りる、借り入れやローンの契約を結ぶ
- 人から物を借りる
- けんかや悪口など、人を傷つける言葉を口にする
- 勢いまかせの買いすぎや、使いみちの決まらない出費
お金を借りるかどうか、どんな契約を結ぶかは、暦ではなく家計や契約の中身で決めることです。そのうえで、契約の日を自分で選べるなら一粒万倍日を外す人が多い、というのがこの習わしの使い方です。反対に、借りていたお金や物を返す日に一粒万倍日を選ぶと、負担が減る方向に動くと読んで、前向きな区切りにできます。
けんかや悪口を避けるのは、言葉も「種」と考えるからです。一粒万倍日は、人を褒める、感謝を伝えるといったよい言葉を意識して使う日にすると、日の意味を暮らしの中で生かせます。
ほかの吉日・凶日と重なるとき
一粒万倍日は月に何日もあるので、ほかの吉日や凶日と重なる日がよく出てきます。
天赦日と重なる日は「最強開運日」で、一年の中でも特に縁起のよい日です。天赦日の干支の十二支(寅・午・申・子)が、その節月の一粒万倍日の十二支と一致するときにだけ重なるため、年に2〜4回しかありません。寅の日と重なるのは啓蟄から清明の前日まで、巳の日と重なるのは芒種から小暑の前日までの節月だけで、どちらも金運の始めごとに人気があります。ただし啓蟄から清明の前日までの節月は寅の日が三隣亡にも当たるので、寅の日と重なる一粒万倍日は建築の日取りには使いません。
不成就日と重なる日は、星占堂では一粒万倍日の育てる力が弱まると読みます。財布の新調や開業のように結果を期待する始めごとは、凶日と重ならない別の一粒万倍日に回すと気持ちよく始められます。
吉日が重なるほど気持ちは高まりますが、予定の都合で動かせない日もあります。どの重なりを優先するか自分で決めきれないときは、用事の目的や家族の考えを誰かに話して整理すると、外してよい条件と譲れない条件が見えてきます。重なりの全体は最強開運日のページでも確かめられます。
よくある質問
- 一粒万倍日はいつですか?
節月ごとに決まった2つの十二支の日で、月に4〜7日、年に60日前後あります。2026年の年末までなら、12月16日が天赦日と重なる最強開運日、12月27日が大安と重なる日曜日です。年ごとの全日は星占堂の一粒万倍日カレンダーで確かめられます。
- 一粒万倍日にやってはいけないことは何ですか?
お金や物を借りる、借り入れの契約を結ぶといった、負担が膨らむ用事は避ける習わしがあります。始めたことが万倍に育つ日は、悪いものも同じように育つと読むためです。けんかや悪口も、悪い種をまく行いとして控えます。
- 一粒万倍日に財布を買うのはいいですか?
一粒万倍日は、財布を買う日にも使い始める日にも向いています。お金が大きく育つ日と読むので、新しい財布との縁を結ぶのにふさわしい日です。寅の日や巳の日と重なる一粒万倍日なら、金運の吉日がそろう日になります。
- 一粒万倍日と不成就日が重なる日はどうすればいいですか?
星占堂では、不成就日と重なると一粒万倍日の育てる力が弱まると読みます。始めごとは別の一粒万倍日に回し、その日は片づけや下調べなどの準備に充てると無駄がありません。一粒万倍日は新暦のどの月にも4日以上あるので、日をずらしても困ることはほとんどありません。
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